(一部抜粋)
(オバマ候補と元過激派ビル・エアーズ教授の関係を掲げたマケイン候補による中傷攻撃に対して)「政治」ということはわかっている。候補者同士が追求し合うのもいい。だが、これは行き過ぎだ。マケイン選挙活動の視野の狭さを表してしまったと思う。アメリカ市民はこんなことを求めているのではない。このような選挙活動アプローチを見ると憤りを感じる。共和党はさらに右傾化している。ペイリン候補はさらに右傾化する姿勢を見せている。現状に加えてさらに二人の保守派最高裁裁判長が指名されることには問題があると思うが、それがマケイン政権が目指していることだ。そしてマケイン候補自身ではないが、彼を支持する人々が言っていることに問題を感じる。「オバマはイスラム教徒だ」などと言うことが許されている。正解は「オバマはイスラム教徒ではなく、キリスト教徒だ」彼はいままでずっとキリスト教徒だ。だが本当に問われるべきなのは「もし彼がイスラム教徒だったら?この国でイスラム教徒であることは問題なのか?」真の解答は「NO」。イスラム教徒であるのが問題であるなどというのは「アメリカ」ではない。7才のイスラム系アメリカ人の子供が将来大統領になることを夢見るのが、問題だとでも言うのか。にもかかわらず、私の党(共和党)の熟練党員たちが「オバマはイスラム教徒だからテロリストと関わりがある可能性がある」と言うのを耳にする。これはアメリカで行われるべきことではない。
私はある雑誌の写真を見て、このことについて強い気持ちを持つようになった。イラクとアフガニスタンで戦争に従事している軍人たちの写真エッセイの中の一枚だ。その最後の方の一枚。アーリントン墓地である母親が息子の墓石に頭をもたれている写真。写真をよく見ると、墓石に刻まれた文字が読める。その兵士の受けた勲章が刻まれている。パープルハート、ブロンズスター。彼がイラクで戦死したこと、彼の誕生日と戦死日。兵士は20才だった。そして墓石の一番上には、キリスト教の十字架ではなく、ユダヤ教のダビデの星ではなく、イスラム教のシンボルである三日月と星が刻まれている。彼の名前はカリーム・ラシャド・サルタン・カーン。そして彼はアメリカ市民だった。ニュージャージーで生まれ、9/11が起こった時にはわずか14才。入隊年齢になるのを待ちこがれ、そしてアメリカのために命を捧げた。私たちはこのようなことで国家を二分してはならない。ジョン•マケインは私が知る人々と同様に差別をする人ではない。だが党の中にこのような発言があることは、非常に問題だと思う。
このように全体を見て、さらに自分の軍経験を振り返って見る。ここに二人の候補がいて、どちらもりっぱな大統領になれる力量がある。だがどちらを今のアメリカは必要としているのか?これからの期間、この国が必要としていることに応えられるのはどちらか?私は結論に達した。彼は人々を鼓舞する力を持つ。彼の選挙活動はすべての人々を受け入れる姿勢を持つ。彼はアメリカ全土に手を差し伸べる。そして彼のあり方、彼の雄弁さ(彼の本質と同様にこれはとても重要なことだ)。これらにおいて彼は有能な大統領としての基準を満たしている。彼は類いまれな大統領になる。彼は人々を感化し先導していける人物だ。彼は世界の舞台、そしてアメリカの舞台に立つ新しい世代だ。これらの理由から、私はバラック・オバマ議員に投票する。
New Yorker “Service”: イラクとアフガニスタン従軍兵の写真エッセイ: 16番
息子カリーム・ラシャド・サルタン・カーンの墓にもたれる母エルシャバ・カーン
Elsheba Khan at the grave of her son, Specialist Kareem Rashad Sultan Khan.
http://www.newyorker.com/online/2008/09/29/slideshow_080929_platon?slide=16#showHeader
インタヴュー全文:
‘Meet the Press’ transcript for Oct. 19, 2008
http://www.msnbc.msn.com/id/27266223/
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CNN.co.jp: パウエル前国務長官、オバマ氏支持表明
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200810200002.html